皆さんイカがお過ごしでしょうか?のぶです。
「ビジネスエリートになるための 教養としての投資」を読んだんですが、本を読めば読むほど、積み重ねということの重みを感じてしまう日々で、かなりへこんでしまう。
教養としての投資とは
きっかけはこの動画である。
テレ東はテレビ局としては弱小らしいが、個人的には一番好きなテレビ局である。
金がないから、スポンサーが集まらない深夜枠を開放して深夜アニメ枠を作ったとか、オタクには感謝しかない。
また経済という点で報道しているWBSやカンブリア宮殿は、新しい商品やサービス紹介されているので見ていて楽しい。
そんなテレ東で紹介されていた投資金額4000億の最終責任者奥野氏だ。ちょっと興味出て読んでみた。
奥野氏の運用するのは
農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね
楽天証券で積立注文100円から出来るが、楽天ポイントでスポット注文出来ないのが残念。
しかし、100円から購入できるので、買いやすいと思う。
投資信託で重要なポイントは、運用をどんな思想、考え方で売り買いしているか?の運用方針なので、運用責任者が自分の哲学、考えを披露してくれるのは非常にありがたい。
労働者2.0という考え方
日本を元気にするためにはサラリーマンが、自分で働く労働者1.0を卒業し、投資家視点を持つ労働者2.0になるべきだという点だろう。
ただの労働者1.0(労働)ではなく、労働者2.0(労働+投資)になろう。
他人に働かされている労働者
→労働者1.0(受動的な労働者)
自分で主体性を持って働く労働者
→労働者2.0(投資家視点をもつので能動的に動ける。)
投資とは他人に働いてもらう
投資とは自分が働くのではなく、投資先の得られた収益の一部を分配してもらうこと
時間とお金を有効に配分して、自分という道具を磨き、優秀な他人に働いてもらうことが投資であるとのことだ。
その投資先の選定作業で重要なのが企業の財政状況などの分析を行うファンダメンタル分析である。
※テクニカル分析ではないと言っている。
テクニカル分析は、過去の値動きを折れ線グラフにして表して、過去の動きから未来の動きを予想する方法。
ファンダメンタル分析を続けていくことで資本主義社会のルールを理解し、労働者1.0とは違った視点、労働者2.0としての考えが出来上がっていく、多くの人がこれをやっていないので労働者1.0の視点しかない、その中で労働者でありながら投資家視点を持つことができればビジネスマンとしての大きな武器となる。
自分の身銭を切って決断していくので、決断力もつくと思われる。
国民全体が労働者1.0から脱却する必要がある
戦後日本は資本がなく、一億総労働者社会だったため、投資家視点を持つ人はごく僅かだった。
しかし、今日本は労働者の国から1864兆円という個人金融資産を持つ経済大国となった。少なくとも大卒が普通になった国だ。
労働者視点だけじゃなく、投資家視点を持つ労働者2.0にならないとダメだと筆者は言っている。
これは国のためだけじゃなく、個人のためにもなる考え方である。
自分の時間を切り売りするのは労働者である。
いつまでも働くことは出来ない、とはいえ自分の時間は有限であり副業をしたとしても、自分の時間の切り売りというのは変わらない。
しかし、投資することは、他人に働いてもらうことなので、投資先に日本電産やソフトバンクグループ、ディズニーに投資しておけば、老後になっても自分で働かずに日本電産の永守会長や孫正義、ミッキーマウスに働いてもらえて、収益の一部を還元してくれるのだ。
国も発展途上国に、企業も発展途上国の企業に投資するべき
これは国でも企業でも同じ、国は先進国になったなら、稼いできたお金で発展途上国に投資をする。
企業は付加価値のある商品を販売するだけじゃなくソフトバンクのように企業に投資する。
発展途上国は人件費や土地のやすさなどで製品の価格の安さでは勝てない。
付加価値で勝負するか、相手を買収して、低価格ブランドとして取り込む必要がある。
日本企業は先進国になった時にビジネスモデルを変えるべきだったと奥野氏は言っている。
投資と投機は違う
これはよく言われるが、理解はしているが、良い例えだなと思う例え話があった。
農地があり、ここで例えば「リンゴ」を育てて「リンゴ」を定期的に売却すること、これが投資。
それに対して、農地を買っても「リンゴ」は育てず、農地の価格があがったら農地を売却する、これが投機。
投資は「リンゴ」が収益となるが、投機は購入した土地の値上がりが儲けとなる、そのため値上がりするか値下がりするかの要素がギャンブルになる。
この投資の考え方を広げて、奥野氏は株には投資するが、不動産などのリートなどには投資しないと言う。
リートは家賃収入の利益でも受けたりする商品だが、あくまで土地に建てれる物件や部屋数などの上限がある。
それに対して株式会社、例えばコカ・コーラは世界中にコーラを売るし、ディズニーは新しい映画を作り世界に遊園地を作ることが出来る。土地と違って株式会社は無限に成長する可能性があるのだ。と、なるほどと思った。
外国人は株の運用が上手?
アメリカ株は日本株と違い上がりっぱなしである、リーマンショックやコロナなんて気にせず現在史上最高値を更新中。
つまりアメリカ株を買っていれば、下がることはなく、あがりっぱなしだ。
特にS&P500はアメリカの代表企業500社から算出される指数で、それに連動した投資信託を買っていれば、長期的に見るとずっとあがりっぱなしだ。
つまり、何も考えなくてもずっと値上がりしているので、日本人からすると株式投資が上手く見えるだけとのことだ。
日本の株とは対象的である。
他にも作者の投資家人生やバフェットの話、株を買う際の基準など書かれているが、それは買って読んで欲しい。
変なフィルターになりそう。
しっくり来なかった日本人の投資嫌いな理由
日本人が投資を嫌う理由について色々奥野氏は書いているが、個人的には余りしっくり来なかったので、ここでは個人的な意見を載せておく。
日本人は昔から投資家がいる。
その通りだと思います、江戸時代に大変な大富豪になった大阪の淀屋さんは、お米で先物取引を始めた人で世界で初めての事例と言われている。それで20億両、現在で200兆円の資産を築いたそうです。今で言うGAFA並なのですごいですよね。
淀屋橋などに名前が残っている |
話がずれましたが、昔から日本でも投資家はいました。
奥野氏は戦後の財閥解体で日本の投資家を育てる家系がきえて、一億総労働者時代になったと考えているようです。
それもあるかと思いますが、個人的には下記2点が投資嫌いになった大きな要因かと思っています。
証券会社の販売手法が投資に向いてなかった。
証券会社は販売手数料で儲けを出していたので、投資信託などで値上がりする前に売らせて、再度買わせるなどしていた。客は値上がりする前に売ったり、買ったりしているので、手数料分でマイナスする。
そのため株はマイナスイメージが付きやすかったのだろう。
これは実際いくつかの投資信託の本に載っていた。
ライバルの貯金の金利が高かった
最大の理由はゆうちょ銀行の定期預金の金利が高額だったせいだと思う。
最古の1961年時点では5%。その後金利は上昇し、1974年は最高値となる7.5%をつける。それ以降は何度か上下を繰り返しながら、通常貯金同様に前世紀末に急落。今世紀に入ってからはほぼゼロに等しい値。
元本割れしない5%の金融商品など今はない。タイミングが良いと7.5%である。こんな商品があった際に、元本割れする危険がある株に投資するだろうか?しない人が大半であろう。
日本は戦後から半世紀近くは投資せずとも貯蓄と労働で経済が右肩上がりの時代だったのだ。
この2点が、日本人が投資ではなく貯蓄をしてきた理由とのぶは考えています。
あと国も戦費の関係で戦前から貯蓄を奨励していたのも影響あると思います。
実際国民が貯蓄に回したお金が、銀行が国債を買う資金になり、日本が海外に借金せずに住んでいる理由となっている。
とはいえ1990年代後半から金利は下がっていき、0を超えたマイナス金利の時代である。
今は貯蓄から投資に切り替える絶好のチャンスだと思う。
ブラック企業を無くすためにもこの本を読むべき
ブラック企業に限らず、労働環境が過酷と言われる、介護業界、教師など新たなビジネスモデルが求められている業界を救うためには、多くの人が投資家としての目を持つべきじゃないかと思うのです。
ニーズがあるのに、労働者に負担が偏っているということは、現在の仕組みに問題がある、その問題解決することで大きなビジネスチャンスが待っているからです。
のぶは思いつかないけど、のぶがジジイになるまでには誰か思いついてビジネスとして解決してくれたらなと思いました。
まとめ
この本は、10代、20代で読む本で40代ののぶには身につけておくべきだった本という印象。
時間をただただ浪費して知見や経験がなく今更になってあがいている自分には読んでて辛いものだった。
この本からすると失格な自分であるorz
俺が10代に戻れるなら、運動、簿記、数学、英語、国語、日本史に注力しろと言いたい。
古典や美術、音楽はこころを豊かにしてくれるだろうけど、生活に余裕が出来てからで問題ないね。
そのような後悔の念が多くつのってしまった、世の中にはこのように若いころに、いろいろしておくべきだったと後悔している人が多いのではなかろうか?
異世界転生の本が人気出るはずであるw
おれも人生をやり直せるのならと強く思ってしまう!
しかし、このあと何十年か人生は続くし、生活するために稼がなければならない。
転生するのなら、寿命を迎えた後でも良いと思うのでそれまでは最後まで頑張ってあがこうと思います。
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