問題だけれのゲーム条例と2つ目の裁判

ゲーム条例は憲法違反IT系

2020年3月に香川県でゲーム依存症対策として条例を成立させました。

色々条例として制定されているのですが、その中でもゲームは一日一時間という時間制限を盛り込んだことで全国区の話題になります。

それをずっと取材してきた地元のテレビ局の番組が優秀賞をとり、またYOUTUBEで視聴できるので、ぜひ見て頂きたい。

この動画はゲーム条例だけじゃなく条例制定までの問題も取り上げられている。

このブログですべてを紹介できるわけではないので、ぜひとも視聴していただきたい。

ゲーム条例裁判に影響を与えそうな裁判が出てきたので、それも含めて紹介をする。

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ゲーム条例の問題点

注目すべきポイントを3つにした

1つは議会運用の密室体質

2つ目はパブリックコメントの信憑性だ

3つ目は、条例の正当性の問題

この3点は互いに絡み合っているが、どれも非常に大きな問題といえる。
これを地方とはいえ与党自民党議員が堂々とやっていることに非常な驚きと怒りを覚える。

では、簡単にだが見ていこう。

議会運用の密室体質

今回条例を制定する際に、1月に住民からの意見を求めるためた。
その際になぜか賛成が2269件あることを公開している。

パブリックコメントの賛否公開
パブリックコメントの賛否公開 賛成は全体の8割に上る

この2269件の賛成来ていますという概要版が、検討委員と報道陣に配られています

しかし、このパブリックコメント詳細は議員たちに公開されずに採決されている。

コメントの詳細は見れない①
コメントの詳細は見れない②

条例議決後に詳細を確認しようとしても外部に漏れたら見た人みんなの責任になるため誓約書を求められる。内容が検討できないし、責任問題を突き付けられ見ることが出来なかったという。
こういうことは異例だとのこと

また、ゲーム条例の条例検討委員会は、7回開かれたが、7回目と8回目は非公開となり、議事録も残さなかった。

まさに密室といえよう。

これだと何のための条例でどのような議論を経て条例が制定されたかわからず、問題が起こっても検証のしようがない。

ちなみに全く検証する気はないと言っている。

前代未聞のコメント数

行政の専門家の意見も興味深い

まず意見が2700近くあることが異例だという。

コメント数が異例
直近のコメントと比べると異例のコメント数なのがわかる。
パブリックコメントは形だけ

自分たちの意見を通すためにパブリックコメントを都合のいい形で利用しているだけに見えるという。

パブリックコメントの信憑性の低下

ここまではパブリックコメントの利用方法がおかしいという話だったが、ここからはそもそもそのパブリックコメントは信頼できるのか?の話である。

パブリックコメントの中身を精査すると、平均35文字の短い文章で「賛成します」というのがそもそも多いのだが、賛成派のコメントは4つのパターンの文章が多い。

100件を超える文章のパターン

明るい未来を期待して

2700近い意見の中で似たような表現が出てくるのはしょうがないが、それが100件を超えるとなると別の疑問が出てくる。

・「皆の意識が高まれば良い 」176件

・「明るい未来を期待して」  142件

・「子供たちに影響を与える」 137件

・「判断の乏しい大人に」 128件

この言い回しそれぞれが、100件を超える人たちでかぶっているのだ。
1件2件ではない100件もだ、これは偶然だろうか? 誰かがテンプレートを用意して、これをもとに賛成意見を送ってくれと言われたんじゃないかと思ってしまう。

また、誤字があるのだが、同じところで間違っているものが多くあるのだ。

ご感て想は20件以上
「ご感て想」は20件以上
依存層の誤字
依存層は21件

依存症はまだわからないでもないが、ご感想をご感て想のタイプミスは考えにくい。
恐らくは一度入力したあとに、キーボードが何かにあたって「て」が後から追記された
だろう。ただ、これが同時に多発的に起こるか?というとかなり無理だと思われる。

というのもパブリックコメントである。県に提出するもので、普通は見直しをするだろう。
見直しをせずに送るとなると、コピペして送信するという悪いことを考えている人だけじゃないだろうか?

少なくともそうした悪意をもつ人の賛成数を増やす工作と考えられてしまい、パブリックコメントへの信憑性が大きく損なわれていることになるだろう。

結局パブリックコメントは、本来条例に対しての意見を聞いて取り入れたり、修正することを目的にしているのに、賛成数など数を公表して住民投票のような扱いにしたため、おかしなことになっている。

最初に賛成反対の数を集計して、委員会や報道陣に配り、賛成がこれだけいるとアピールしておきながら、『我々はパブリックコメントに答える立場にありませんので』 『我々議会がどうこう言える立場にありません』 『提出された経緯などを把握確認はできないし義務付けられていない』とコメントを出している。

このおかしなところに対して検証委員長は全く説明できてない。

香川県はパブリックコメントの信頼性を大きく下げたといっていいだろう。

条例の正当性の問題

3つ目は、条例の正当性の問題である。

1日一時間に科学的根拠がない

条例で問題になっているゲームは1日1時間は科学的根拠が全くない

時間を決めてほしいという親たちの要望はあるんだろうが、それを根拠なく子育てに縁がない議員が決めることではないだろう。

研究者が決めることである。

行政がプライベートを制限する

人のプライベートな時間に対して行政が制限を加える前例を作ってしまうと、次はテレビは一日1時間、炭酸は一日1本まで、といった新たな制限が発生する可能性が出る。

しかも、上記で紹介したように決め方が非常に荒く、投稿された住民の意見も信憑性がない。

憲法や法律との整合性

そもそも憲法で定められている幸福追求権などと矛盾しているので、条例の正当性がない。
条例制定後に高校生だった渉さんが裁判を起こしている。

ゲーム条例は憲法違反
条例は憲法違反 香川県を提訴

実際裁判を起こされています。

色々と決め方が乱暴であったけど、裁判としては憲法に違反しているかが焦点になりそう。

香川県“ゲーム条例” 高校生ら憲法違反と県を提訴

香川県の“ゲーム条例”めぐり 高校生ら「憲法違反」と県を提訴 | 注目の発言集 | NHK政治マガジン
ゲームやインターネットの依存症対策として、子どもがゲームをする時間を平日は60分までを目安にするとした香川県の条例は、ゲームを自由にすることを基本的人権として保障した憲法に違反するとして、県内に住む男子高校生らが30日、県に損害賠償を求める訴えを起こしました。訴えを起こし...

県議会は依存症対策を誤った。

泥沼になったゲーム条例だが、そもそもの間違いとして行政としてはあくまでサポートする立場を貫き、直接介入するべきではなかったと思う。

ここからは個人的な意見になるが、県教育委員会のアンケートや実際に治療している人たちの意見から、依存症の子にはコミュニケーションを促すようきっかけを作れる場所を提供するようにすれば良いと思った。

親としてネット依存症になる心配があるので、紙の本や友達と遊んでスマホばかり見る時間を減らしてほしいと思う気持ちはわかる。

でも、どの蔵の時間が適当なのかわからないし、間違った教育はしたくないので、制限時間の根拠を求める。

このことに関しては正解がないので、ゲームやスマホとの接し方を子供と一緒に会話していけばいい話であり、子育ての根拠を条例に求めるのは間違っていると思う。

家庭問題というなら先に児童虐待の方が優先度たかいだろ思う。

ゲームとスマホ依存症も児童虐待も家庭の親と子のコミュニケーションの問題だと思う。

しかし、子育ての悩みを相談できる友人や知り合いがいないというのも十分あり得るだろう。

そこで行政としては、保護者や子供たちに相談できる窓口や保護者同士で会話ができるイベントの開催。また、治療費の補助を促せばよかったのではないだろうか?

パチンコも同様だが、依存症はゲームに限らないわけで、ゲームを禁じてもスマホ依存症やアルコール依存症など、場当たり的な禁止を打ち出しても別の依存症に移るだけだろう。

住民はもっと政治に関心を持つべき

ゲーム依存症に関しては以上になるが、今回議会の決め方がいかに荒っぽく、話し合い以外の場所で決まっているかが、表に出た件だと思う。

県の子供への調査で色々な角度でアンケート取られているにも関わらず、議会の中の人は読まずにパブリックコメントを悪用して条例を制定して、批判があってもその後反省すらしていない。この議会運営を許せるの?

今回だけに限らずその後の条例もこんな感じで制定されるのではなかろうかと思うと俺は怖くなりましたね。

一つの条例で二つの裁判

ちなみにこのゲーム条例に対して、適当な言い訳をした香川県側。その言い訳に突っ込みどころが多いということで、一つの条例で2つの裁判が起こるという稀有な現象が起きています。

そんな条例のためになぜ税金を

 

2つの裁判ともに代理人を務める作花知志弁護士によると、元高校生と母親が原告の違憲訴訟で、被告の香川県は「条例は努力義務であり、権利の侵害はない」と主張しています。

 これに対し、新たな訴訟は税金の使い道が争われるもので、原告側は「そんな条例を守るためなぜ税金を使わなければならないのか」と主張する方針です。

https://news.ksb.co.jp/article/14463143

そもそもの存在意義が問われるゲーム条例を香川県が無理に正当化してたら、その言い訳に突っ込みが入って別の裁判が起こった状況。

この手の裁判は進むのが遅く、ゲーム条例もまだ地裁です。香川県は認めないだろうから、高裁、最高裁まで争うことになるだろう。

この裁判費用や時間が非常にもったいないと思う。

きちんと他人にも説明で切り論理で条例を制定しなかったために、大きな問題が発生している。
この問題をきちんと理解して、次の選挙に役立ててほしいと思います。

個人的にはこの裁判内容も気になるので、見守っていきたい。

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