皆さんイカがお過ごしでしょうか?のぶです。
本当は以前の記事への追記レベルにしようかと思ってたのですが、アイルランドとイギリスに出来た大きな溝は、誰もが知っておくべきだなーと思ったので、新たに記事にしました。
知っている人は知ってる有名な内容ですけどね。
ジャガイモ飢饉
1800年代のアイルランドの貧しい家庭ではジャガイモが主食になってました。飢饉が起こる直前では食料の3割がジャガイモだったんですね。そんな中1845年から1849年の4年間にわたってヨーロッパ全域でジャガイモの疫病が大発生し、壊滅的な被害を受けます。
アイルランドの人口推移
画像は、アイルランドの人口の推移です。本来人口は右肩上がりで伸びていきます。この時代のヨーロッパは、ほぼ右肩上がりです。アイルランドだけが特殊な推移をしています。
ジャガイモ飢饉を作った人災
ジャガイモが疫病で飢饉が起こった時期は、アイルランドの貴族や地主は、ほとんどが隣のブリテン島に居たため直接的な被害を免れています。しかし、自分たちの地代などを心配して、アイルランドへの食糧輸出を反対したり、逆にアイルランドで採れていた小麦を輸出させていた。こういったことを飢餓輸出と言うそうです。最近は北朝鮮のマツタケが高値で輸出されているのがそうですね。北朝鮮の外貨獲得のため餓死者が出ているにも関わらず、食糧が輸出される。輸出したお金が多くの食料になり戻ってくれば良いのですが、そうはならないことがほとんどです。
当時の連合王国としても救済食料の援助なども検討したけど、予算を惜しんだりして間接的な救助をします。しかし、土地を持たない人への救済処置と限定されたため、土地を二束三文で売る人がでて、食糧生産基盤が壊滅的となり、飢餓を長引かせることになります。
つまり、ジャガイモ飢饉になった時に、その後の対応がひじょーに悪かった。150万~200万人がアイルランドから消えたと言われています。その後の戦争などで、資料がなく被害ははっきりしてないのふです。100万人の人が飢餓で無くなった、また別の100万人は国外脱出し、アメリカへの移住者したなどと言われています。
※日本では江戸時代の天保の大飢饉が有名ですが、あれは10万人と言われています。また、その後の疫病も関係しているとか?
アメリカへ移住したアイルランド人
アメリカへ移住しても差別などひどく、大変な思いをされることになりますが、しっかり、アメリカに根づき、また成功されている方も数多くおられます。
米国のアイルランド系移民の有名人には、J.F.ケネディ、ロナルド・レーガン、ヘンリー・フォード、ウォルト・ディズニーであり、最近ではオバマ大統領がそうなります。オバマ大統領がアイルランドに「帰郷」、ご満悦
ジャガイモ飢饉の結果
・飢饉の際の連合王国政府の無策はアイルランドのイングランドへの不信感を増幅させ、宗教政策ともあいまって独立運動のきっかけとなった。
・連合王国政府の行動が意図的な飢餓輸出かそうではなかったかについては、いまだに歴史的評価が定まっていない。
・犠牲者の多くが被支配層のアイルランド人で、彼らは主にアイルランド語話者であったが、その人口減に加え、残ったアイルランド人もその後の政策や生活上の便宜から英語を話すようになったため、アイルランド語話者の比率が回復不可能なほど激減して英語の優位が確立する結果となった。
周りの人たちが飢餓にによって徐々に痩せほそり、食糧の奪い行いがあちこちで起こり、体力の子供やお年寄りから亡くなっていくなんて、今の日本では想像が付きません。それが人災によって長引き苦しい時代がアイルランドの人たちを襲います。それがイギリスとアイルランドの間に長い溝になるのはよくわかります。
実際の飢饉は4年ですけど、後遺症がすさまじいですからね。アイルランド語を話せる人が激減して、保護対象の言葉になっているらしいですからね。
北アイルランド人の複雑な思い
シティがありヨーロッパでも有数の大国イギリスが隣にあっては、いやいやでも仲良くしなければならない現実があります。アイルランドの一部である北アイルランドは経済的な理由からイギリス領に残ることを選びます。
しかし、今回のイギリスの国民投票で、残留派が多かった北アイルランドは、アイルランドと統一に向けて国民投票が行われるかと思われる。
EU離脱したイギリスの経済力が低下すると見る人は多いので、経済的理由でイギリスの一部になることを選んだ人は、北アイルランドになることを選ぶ人も多いかもしれません。
イギリスだけじゃなく、アイルランドやスコットランド、ウェールズには今後も注目ですね。
しかし、イギリスは知れば知るほど複雑で凄く不安定な国なんですね。
では、イカよろしくー
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