皆さんイカがお過ごしでしょうか?のぶです。
昨日に引き続きEUネタです。昨日アップした後もずっと見てたんですが、やっぱ根深いですね。
イギリスの今後のスケジュール
上記の画像を見て頂くとわかるように、色々手続きがあるし、最後は参加各国27ヶ国中20ヵ国の賛成が必要となる。 |
EU離脱による弊害
離脱後の英国とEUとの関係だ。現在は単一市場のため、英国は他の加盟国と関税ゼロで貿易できるほか、査証(ビザ)無しで域内を自由に移動できる。だが離脱までに改めてEUと自由貿易協定を結ばない限り、こうした特権を失うことになる。
離脱派は交渉に楽観的だが、EUのトゥスク欧州理事会常任議長(大統領)は独紙のインタビューで、英国との交渉には「最低5年はかかる」との見方を示す。非加盟ながらEUと自由貿易圏を作るスイスやノルウェーに対し、EUは移民受け入れや分担金拠出などの義務を課しているが、英国の離脱派がこれらを受け入れるのは困難なためだ。
EUに入ってたのでEU内の関税0とか移動の自由が認められてきましたが、EUから離脱するとなると関税などがかかったり、他国への移動に制限がかかります。そうなると日本をはじめとした企業の移転が本格的に始まってしまいます。始まると残留派が言ってた経済的ダメージが現実のものとなります。
離脱の手続きと同時にEUと自由貿易協定を結んで、関税撤廃などの条件を得て、離脱した後も今と変わらない状況を作りたいとEU離脱派の人たちは考えています。そうすれば、企業の移転などが起こらず現状のまま居られると。しかし、EU側にはそれが認められない難しい事情があります。
EU側がイギリスに譲歩出来ない理由
Itexit | イタリア | 独自通貨を掲げていたラッジ氏がローマ市長に当選 |
Spexit | スペイン | 緊縮財政に反対 |
Grexit | ギリシャ | 緊縮財政に反対 |
Nexit | オランダ | 市民グループ7万人 自分たちの意見が通らない |
Gerxit | ドイツ | ドイツのための選択肢 ペトリー党首 No!イスラム |
Frexit | フランス | 国民戦線 ルペン党首 移民・難民NO! |
Brexitの造語のように、今EUに反発している勢力がEUから出ていく言葉を作っている。イギリスに対して甘い対応をすると、EU離脱しても大してペナルティがないんじゃない?と思われ、上記の国々がEUから出ていくことが現実となる。それだけはEUとしては避けたい。
EUの中心を担うフランスですら、難民がそのままテロに繋がってしまっているため、各国でEUの言うままに移民を引き受けては駄目なんじゃないか?と思っているのが現状である。
グレートブリテン及びアイルランド連合王国の崩壊
スコットランド、アイルランド、ウェールズ、イングランドと4つの国でイギリスは成り立つ。
EU離脱が決まったあと、スコットランド自治省の中の人が独立への住民投票が行われる可能性が出てきたと発表しました。
<英EU離脱>スコットランド独立機運再燃 連合崩壊の懸念
2014年にもスコットランド独立への住民投票が行われました。その時もEUに居る居ないがテーマの一つになったと聞いてます。
スコットランドは残留派が62% |
ニコラ・スタージョン自治政府首相は、16歳から独立を訴え続ける、バリバリの独立派の人です。 |
スコットランドがEUに居たい理由
農産物やスコッチなどEUとの取引が多い。 北海油田をイギリス政府に握られているため、独立すればその利益をスコットランドの社会福祉に使える。 EUに居るとそのあたりの貿易が関税なしにやり取りできる。 以前の独立もEU残留を求めていた。 あとEUからの分配金を多く得ている。 |
上記のものがありますが、本来1707年の連合法 (Act of Union) にてグレートブリテン王国(いわゆるイギリス)、スコットランド王国は対等の関係だったのに、議会や王宮など主な機関は旧イングランド王国が有することになり、不満が残ってます。スコットランドにもヨーロッパ有数の金融機関があるのに、シティの影に隠れてしまってます。
エリザベス女王呼称問題
イングランドからすると2世になりますが、スコットランドからするとエリザベス1世です。これをスコットランドで2世と名乗るのは1707年の連合法違反だとスコットランドの政治家が訴えてます。
こういう問題があったとことを考えると、イギリスとスコットランドは、別の国であり中国と台湾みたいな関係なのかもしれません。
中国と違うのは、イギリスは中国ほどスコットランドに強気に出れない点でしょう。
イギリスがスコットランドに抜けられると困る理由
上記の逆になるんですが、あとイギリスは核保有国である。
その核は潜水艦がもち、敵国に位置を悟られないようにすることで抑止力として発揮します。
その潜水艦を置くイギリスの3つの軍港のうちひとつがスコットランドにあります。
先日のブラタモリで横須賀があり、軍港はイカに地理が重要かと言うのをやってました。
実際スコットランドの軍港は、地理的にも優れた場所みたいですね。
こちらに詳しく書いてあります
スコットランドに出て行かれると、潜水艦の居場所が無くなるので、新たに軍港を作る、または既存の軍港を補強する必要性が出てくるけれど、政治的、経済的に現実的にそんなの無理ですよ。と言うことである。
ただ、スコットランドがどこまで本気で独立する気なのかはわからないですが、EU残留派が多く票を取っているので、独立は現実的にあるのかもしれません。
イギリスとしては北海油田やスコットランドの軍港は、最新の潜水艦がおける非常に重要な軍港です。ここが無くなると言うことは、経済、軍事面でイギリスの国際社会での地位の低下は免れません。
パワーバランスが崩れる―かもしれないですね。
いやーEU離脱交渉、スコットランドの説得、自由貿易とEUからの独立は尊い物かもしれませんが、その代償は大変なものになりました。今後もイギリスから目が離せませんねー ということでイカよろしくー!
2016/7/18追記
ウェールズ、北アイルランドも独立派の人たちが、早期の投票を求めていますね。
英EU離脱、統一アイルランドめぐり投票機運=シン・フェイン党
北アイルランドは、同じ島のアイルランドと一緒になるべきだよーと言う人(ナショナリスト)と、いやお金のこと考えるとやっぱイギリスにいた方が生活楽だよーという人(ユニオスト、親英派)の人がいるんですが、シン・フェイン派はアイルランド統一を望むナショナリストの人です。
ウェールズでも独立の声 民族党党首、早期独立への転換表明
上の方の画像でもわかるように、EU離脱派の人が多かったウェールズでも、独立派の人が、EU離脱の投票結果を受けて、独立しようよーと言ってます。
イギリスは、上手く立ち回らないと本当に分裂して国旗が変わるかもしれないですね。
しかし、アイルランドにはイギリスひどいことしているなー、ひどいイギリス人居たらジャガイモを投げるべきかもしれない ジャガイモ飢饉は、アイルランドの歴史は、ジャガイモ飢饉前と飢饉後で分かれると言う人もいるぐらいの死者やアメリカなどへの移住者が出たそうだ。
アメリカ移住の人に、ケネディ家がいる。
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